『調査員のおすすめの逸品』は、芸歴○○年を誇る調査員がこれをぜひ皆様に知ってもらいたいという豪華な一品?を取り上げ、それにまつわるエピソードをまじえながら紹介をしていきます。毎月2回、隔週の掲載を予定しています。

調査員のおすすめの逸品 №281 日本の中世史を知るためにぜひ読んでほしい一冊 永原慶二著『日本中世の社会と国家』

永原慶二著『日本中世の社会と国家』

 日本の歴史の中で平安時代の後半から戦国時代頃までは中世史に分類されます。この中世という時代は、権力が貴族から武士に移った時代とされます。ではその武士がなぜ権力をもてたのか。そこで今回はそれらの疑問に答えてくれる著書を紹 […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №281 日本の中世史を知るためにぜひ読んでほしい一冊 永原慶二著『日本中世の社会と国家』»

調査員のおすすめの逸品 №280 滋賀県指定文化財「滋賀県行政文書」~近江の考古学黎明期を探る史料~

写真1 滋賀県行政文書
簿冊「明かす177」(滋賀県蔵)の表紙

 道路工事や宅地開発などに伴って、県や市の教育委員会などが事前に遺跡の発掘調査を行うことが日本でルール化されたのは、前回の東京オリンピックが開催された高度経済成長の頃です。それ以前は、大学教授が研究目的で発掘調査をするこ […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №280 滋賀県指定文化財「滋賀県行政文書」~近江の考古学黎明期を探る史料~»

調査員のおすすめの逸品 №279-3 浅井氏と朝倉氏との交流の証 長浜市 小谷神社石造狛犬 (後編)

写真5: 『動物美術館』

 ◆秋季特別展にて公開  さて、滋賀県立安土城考古博物館では昨秋、令和元年度秋季特別展として「『動物美術館』開演!」を開催しました。そもそも本展は、滋賀県が狛犬の宝庫で、江戸期以前の木造狛犬の数では47都道府県中最多であ […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №279-3 浅井氏と朝倉氏との交流の証 長浜市 小谷神社石造狛犬 (後編)»

調査員のおすすめの逸品 №279-2 浅井氏と朝倉氏との交流の証 長浜市 小谷神社石造狛犬 (中編)

写真3: 小谷神社石造狛犬(阿形)

◆近江における笏谷石文化の流入と本像の位置づけ  ところで、笏谷石が多様な宗教文物に加工されるようになるのは、現存遺品から推して鎌倉時代後期頃からと見られます。重文に指定されている元享3年(1313)銘の福井・大谷寺九重 […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №279-2 浅井氏と朝倉氏との交流の証 長浜市 小谷神社石造狛犬 (中編)»

調査員のおすすめの逸品 №279-1 浅井氏と朝倉氏との交流の証 長浜市 小谷神社石造狛犬 (前編)

写真2:小谷神社石造狛犬 一対

 ◆はじめに  近江が神仏習合美術の宝庫であることは、改めて言う迄もありません。神像彫刻の重文指定件数は、47都道府県中第一位であり、懸仏もまた、他府県を圧倒する厖大な遺品が伝存しています。そして、狛犬についても、江戸期 […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №279-1 浅井氏と朝倉氏との交流の証 長浜市 小谷神社石造狛犬 (前編)»

調査員のおすすめの逸品 №278 この点は何の点? ―観音寺駒と朝倉駒の比較―

図3:朝倉駒
と金(歩の裏)は点がある

 滋賀県の観音寺城下町遺跡出土の将棋駒(観音寺駒)と福井県の一乗谷朝倉氏遺跡出土の将棋駒(朝倉駒)。同じ時期に織田信長によって廃城に追い込まれた城跡から出土した将棋駒は、よく似た形態を持ちながら大きく異なる箇所も見られま […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №278 この点は何の点? ―観音寺駒と朝倉駒の比較―»

調査員のおすすめの逸品 №277 私はだ~れ? -塩津おじさん-

写真2 塩津おじさんイラスト

   皆さんこんにちは、私の名前を教えてください。  土器の整理をしているお姉さんたちから「塩津おじさん」と呼ばれています。私は今からおよそ850年前の平安時代の終わりに塩津の街に住んでいました。自分の似顔絵を土師器の小 […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №277 私はだ~れ? -塩津おじさん-»

調査員のおすすめの逸品 №276 歴史の再構築になくてはならない「遺物」

 埋蔵文化財の発掘調査では、人の行動によって地面に残された痕跡、あるいは地面に残された人間の生活の歴史を推測できる痕跡の内、動かすことのできないものを「遺構」と呼び、地面に残された人の痕跡の内、動かすことのできるものを「 […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №276 歴史の再構築になくてはならない「遺物」»

調査員のおすすめの逸品 №275 上田上牧遺跡出土の鉄製包丁

菜切包丁使用例

 今回は、大津市上田上牧遺跡(写真1)の発掘調査で出土した、鉄製包丁を紹介します。平成8年度の圃場整備(ほじょう:田んぼの耕地・区画・用排水の整備)に伴う発掘調査では、大戸川の度重なる洪水の被害を避けるために山手に移転し […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №275 上田上牧遺跡出土の鉄製包丁»

調査員のおすすめの逸品 №274 隠れキリシタンの遺品!? 聖母マリアのメダリオン

草津市で見つかり寄贈されたメダリオン

   令和元年10月1日、安土城考古博物館の所蔵品に不思議な逸品が加わりました。聖母マリアを浮き彫りにしたメダリオン(大きな徽章やメダルの付いた飾り)です。マリアは処女性の象徴である三日月に乗って合掌し、首を少し右に傾け […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №274 隠れキリシタンの遺品!? 聖母マリアのメダリオン»

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