調査員のおすすめの逸品 №276 歴史の再構築になくてはならない「遺物」

 埋蔵文化財の発掘調査では、人の行動によって地面に残された痕跡、あるいは地面に残された人間の生活の歴史を推測できる痕跡の内、動かすことのできないものを「遺構」と呼び、地面に残された人の痕跡の内、動かすことのできるものを「 […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №276 歴史の再構築になくてはならない「遺物」»

新近江名所圖会 第308回 「かるた」だけではない近江神宮の見どころー大津市 時計館宝物館

写真1:漏刻

  近江神宮は大津市を南北に走る京阪電車石坂線の近江神宮前駅から徒歩5分ほどのところに所在する神社です。御祭神は第38代天智天皇で、天智6年(667)年に天皇が遷都した大津宮の推定地であるこの場所に昭和15年に創建されま […]Continue reading «新近江名所圖会 第308回 「かるた」だけではない近江神宮の見どころー大津市 時計館宝物館»

調査員のおすすめの逸品 №275 上田上牧遺跡出土の鉄製包丁

菜切包丁使用例

 今回は、大津市上田上牧遺跡(写真1)の発掘調査で出土した、鉄製包丁を紹介します。平成8年度の圃場整備(ほじょう:田んぼの耕地・区画・用排水の整備)に伴う発掘調査では、大戸川の度重なる洪水の被害を避けるために山手に移転し […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №275 上田上牧遺跡出土の鉄製包丁»

調査員のおすすめの逸品 №274 隠れキリシタンの遺品!? 聖母マリアのメダリオン

草津市で見つかり寄贈されたメダリオン

   令和元年10月1日、安土城考古博物館の所蔵品に不思議な逸品が加わりました。聖母マリアを浮き彫りにしたメダリオン(大きな徽章やメダルの付いた飾り)です。マリアは処女性の象徴である三日月に乗って合掌し、首を少し右に傾け […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №274 隠れキリシタンの遺品!? 聖母マリアのメダリオン»

調査員のおすすめの逸品 №273 長浜市黒田長山古墳群4号墳北棺出土の横矧板鋲留短甲(よこはぎいたびょうどめたんこう)

4号墳北棺出土の横矧板鋲留短甲(修復後)

 弥生時代、強力な殺傷力をもつ金属製の武器が中国王朝や朝鮮半島から伝来して普及するなかで、防御の為に動物の皮革や木材などを素材とした楯や甲冑がつくられます。  古墳時代前期には中国や朝鮮半島で作られた鉄製の甲冑がもたらさ […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №273 長浜市黒田長山古墳群4号墳北棺出土の横矧板鋲留短甲(よこはぎいたびょうどめたんこう)»

新近江名所圖会 第307回 民俗学者宮本常一の足跡とともにー長浜市茶わん祭の館-

写真3 茶わん祭曳山

   第220回で少しだけご紹介した、昭和39(1964)年に廃線となった旧北陸線(柳ヶ瀬線)の中之郷駅跡(写真1)ですが、この中之郷駅がまだ現役で活躍していた昭和13(1938)年3月、この駅から東に峠を越え、谷あいの […]Continue reading «新近江名所圖会 第307回 民俗学者宮本常一の足跡とともにー長浜市茶わん祭の館-»

新近江名所圖会 第306回 「鈎の陣所」跡と伝わる遺構―栗東市永正寺の土塁―

「鈎」とはあまり見慣れない漢字ですが、「鉤」(かぎ)の異体字です。栗東市北部の平野部にはこの「鈎」の名がついた地域(上鈎・下鈎)があり、「まがり」と読みます。この漢字は屈曲部を持つ金属製品を指す意味を持っているため、この […]Continue reading «新近江名所圖会 第306回 「鈎の陣所」跡と伝わる遺構―栗東市永正寺の土塁―»

調査員のおすすめの逸品 №272 『能仁寺遺跡の香炉』

能仁寺遺跡 香炉出土状況

 能仁寺遺跡は米原市清滝に所在する中世の寺院跡。この遺跡を理解するには、隣接の徳源院(清瀧寺)を知っておかなくてはなりません。  清瀧寺は京極氏の菩提寺です。京極氏は近江源氏佐々木氏の庶流で、江南を支配した近江守護六角氏 […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №272 『能仁寺遺跡の香炉』»

調査員のおすすめの逸品 №271 何に使ったの?-彦根市六反田遺跡出土三彩小壺

六反田遺跡出土
    三彩小壺蓋

 三彩と言えば、有名なものはやはり「唐三彩」でしょうか。黄色・緑色・白色・茶色・赤色から3色を組み合わせて釉薬として使い、水瓶や盤、人物、動物などの意匠がみられます。私のイメージでは、唐三彩と言えばラクダでしょうか。   […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №271 何に使ったの?-彦根市六反田遺跡出土三彩小壺»

新近江名所圖会 第305回 膳所城の痕跡を辿る―近津尾神社に残る水門―

膳所城の水門と伝えられる近津尾神社の表門

  膳所城に関わる数少ない発掘調査の内、当協会が平成24年に実施した近江大橋道路の西詰交差点の改良工事に伴う発掘調査の成果は、新近江名所圖会第165回でご紹介しています。  この調査では、膳所城「北の丸」の北辺の石垣の裏 […]Continue reading «新近江名所圖会 第305回 膳所城の痕跡を辿る―近津尾神社に残る水門―»