江戸時代に盛んに刊行された『名所図会』は、寺社・旧跡・地名・景勝地などの由来や来歴の解説と、景色を描いた挿絵からなる案内地誌です。
『新近江名所図会』は現代版『名所図会』をめざし、定番のスポットから知る人ぞ知る隠れたスポットを、おすすめPointを交えながら紹介していきます。
江戸時代さながら、滋賀の名所に足を運んでみては!

新近江名所圖會 第388回 近江商人が残した地震の記録 ―日枝(ひえ)神社(蒲生郡日野町大窪)の石鳥居―

写真2 日野町日枝神社の石鳥居

 東日本大震災から12年の歳月が過ぎようとするなか、被災地域でも甚大な被害を受けた岩手県陸前高田市に新しい街が再建されるなど、復興が進みつつあります(写真1)。 一方で、地震への関心が薄れることにより、私たちの防災意識の […]Continue reading «新近江名所圖會 第388回 近江商人が残した地震の記録 ―日枝(ひえ)神社(蒲生郡日野町大窪)の石鳥居―»

新近江名所圖會 第387回 膳所(ぜぜ)城下町を散策する―大津口から膳所神社―(後編)

写真7 縁心寺門上の立葵紋瓦

 前編の名所圖會第386回は大津口から旧東海道に沿って膳所城跡まで膳所城下町の見どころをご紹介しました。後編の第387回では前回に続き、中大手門から膳所神社方向に向かいます。 3.中大手門~膳所神社・縁心寺  中大手門か […]Continue reading «新近江名所圖會 第387回 膳所(ぜぜ)城下町を散策する―大津口から膳所神社―(後編)»

新近江名所圖會 第386回 膳所(ぜぜ)城下町を散策する―大津口から膳所神社―(前編)

写真1 響忍寺長屋門

 膳所界隈にはさまざまな見どころがあります。今回は城下町の北の入り口(大津口)から膳所神社にかけて、城の名残や城下町のたたずまいなどを見学しながら2回に分けてご紹介します。  膳所の城下町は、北の大津口(京口)から南の勢 […]Continue reading «新近江名所圖會 第386回 膳所(ぜぜ)城下町を散策する―大津口から膳所神社―(前編)»

新近江名所圖會 第385回 黒金門(くろがねもん)跡―特別史跡安土城跡―

安土城 黒金門跡

 安土城跡は織田信長が勢力を全国に拡大しようと目論み、その拠点として築いた城です。歴史上の人物として一番人気を誇る信長のことですから、彼の造った城を見に訪れる方はあとを絶ちません。しかし残念ながら、安土城の天主は完成から […]Continue reading «新近江名所圖會 第385回 黒金門(くろがねもん)跡―特別史跡安土城跡―»

新近江名所圖會 第384回 江戸時代の町人文化を伝える―大津祭曳山展示館

写真1 大津祭の様子

 JR琵琶湖線の大津駅と京阪石坂線のびわ湖浜大津駅周辺に広がる町並みは、江戸時代には「大津百町」と呼ばれていました。戦国時代に大津城の城下町として誕生したあと、江戸時代になると東海道・北国海道の宿場町として栄えました。ま […]Continue reading «新近江名所圖會 第384回 江戸時代の町人文化を伝える―大津祭曳山展示館»

新近江名所圖會 第383回 岩間寺(いわまでら)―大津市と宇治市の境の山寺

遥拝所も設けられている長寿桂

 岩間寺は正式には岩間山正法寺(しょうほうじ)と称し、真言宗醍醐派、西国三十三所第十二番札所としてよく知られ、滋賀県大津市と京都府宇治市の境にある標高443mの岩間山の中腹にあります。  この寺の始まりは、縁起によると、 […]Continue reading «新近江名所圖會 第383回 岩間寺(いわまでら)―大津市と宇治市の境の山寺»

新近江名所圖會 第382回 大津宿を訪ねて―逢坂(おおさか)峠から浜大津付近までを歩く―

逢坂山関址の石碑近くの常夜灯

 江戸時代にたいへん賑わっていた、大津宿の逢坂峠から浜大津付近までを歩いてみました。大津宿は、江戸時代に大名などが参勤交代に利用した、東海道に設けられた宿です。京都から大津宿までは、3里(約12km)の道のりでした。   […]Continue reading «新近江名所圖會 第382回 大津宿を訪ねて―逢坂(おおさか)峠から浜大津付近までを歩く―»

新近江名所圖會 第381回 カメカメエブリバディ―カメにまつわるお話―草津市南笠町治田神社

写真2「亀の事」石碑

 NHKの朝ドラ「カムカムエブリバディー」が終わりはや数か月が経ち、このネタを使うのは古いのではと言われるかもしれませんが、過去のシリーズで「チコちゃんに叱られる!」「サラメシ」をネタに取り込んだので、今回もNHKに媚び […]Continue reading «新近江名所圖會 第381回 カメカメエブリバディ―カメにまつわるお話―草津市南笠町治田神社»

新近江名所圖會 第380回 中世の趣き漂う建物群―甲賀町油日(あぶらひ)神社―

写真1 油日神社楼門と附属廻廊

 甲賀市甲賀町に所在する油日岳の麓に、甲賀郡の総社と言われる油日神社が鎮座しています。  創建は『近江輿地志略(おうみよちしりゃく)』巻五十三(1734年)などに聖徳太子創建という伝承があります。『油日大明神縁起』(室町 […]Continue reading «新近江名所圖會 第380回 中世の趣き漂う建物群―甲賀町油日(あぶらひ)神社―»

新近江名所圖會 第379回 お寺の境内にある小山は実は古墳だった―野洲市久野部1号墳―

写真2 小山の上にのる鐘楼

 今回紹介するのは、新近江名所圖会第316回で紹介した円光寺の境内にある古墳です。  円光寺は天台真盛(しんせい)宗に属する寺院で、宝永4年(1707)に成立した近江湖辺三十三所の第三十二番札所となっています。  県道2 […]Continue reading «新近江名所圖會 第379回 お寺の境内にある小山は実は古墳だった―野洲市久野部1号墳―»