『調査員のおすすめの逸品』は、芸歴○○年を誇る調査員がこれをぜひ皆様に知ってもらいたいという豪華な一品?を取り上げ、それにまつわるエピソードをまじえながら紹介をしていきます。毎月2回、隔週の掲載を予定しています。

調査員のおすすめの逸品 №308 縄文土器と調査員の鑑識眼

写真1 関津遺跡出土土器

 発掘調査に従事する調査員は、しばしば、警察の鑑識に例えられることがあります。テレビの警察のドラマで、事件現場の草叢をしゃがみながら鑑識の人が証拠品を探し、残された小さな証拠品を発見し、見つけてビニールの袋などに入れてい […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №308 縄文土器と調査員の鑑識眼»

調査員のおすすめの逸品 №307 焼けた粘土のカタマリー焼成粘土塊/その正体は? ー

焼成粘土塊(守山市赤野井湾遺跡出土)

 「粘土を捏ねて粘土紐を作り、その粘土紐を積み上げて土器の形を作り、表面に文様をつけて、乾燥させて、火で焼く。」これは縄文土器そのものを丁寧に観察することで見えてくる、縄文土器を作る大まかな工程・手順です。その中で、「土 […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №307 焼けた粘土のカタマリー焼成粘土塊/その正体は? ー»

調査員のおすすめの逸品 №306 火の用心ー江戸時代の防火と桟瓦ー

写真1 桟瓦

 江戸時代、「火事と喧嘩は江戸の華」と言われるほど火事が多かったことをご存じの方も多いでしょう。明暦3年(1657年)の明暦の大火(江戸)をはじめとして、享保9年(1724年)の妙知焼(大坂)、天明8年(1788年)の天 […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №306 火の用心ー江戸時代の防火と桟瓦ー»

調査員のおすすめの逸品 №305 そのカーブが人を惑わす?米原市入江内湖遺跡の縄文時代の釣針

画像1:入江内湖遺跡出土釣針6点

 発掘調査をしておりますと、調査員がドギマギしてしまうような逸品がしばしば出てまいります。そんな時の現場はたいてい大騒ぎ。おのずと皆のテンションも上がります。発掘調査はやっぱり楽しいもの。今回ご紹介いたしますのは、小さい […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №305 そのカーブが人を惑わす?米原市入江内湖遺跡の縄文時代の釣針»

調査員のおすすめの逸品 №304 居酒屋から標本まで-標本物語①

写真1  バラバラな骨

 突然ですが、このバラバラに集められたもの(写真1)は一体何であると思いますか? その答えは、ブタの4本足のうち、左後ろ足先のホネです。一本分の足先を構成しているホネの数はなんと、49個!このよみものを書いている私は入社 […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №304 居酒屋から標本まで-標本物語①»

調査員のおすすめの逸品 №303 思いもよらない道具の使い方-土嚢袋編-

土嚢袋装着状況

 どこの遺跡の発掘現場でも使われる物の一つに土嚢(どのう)袋があります。土嚢とは、化繊で編まれた袋の中に土砂などを詰め込んだもので、土木工事などの現場や水害時の緊急措置をはじめ戦闘地などでも塹壕や障壁の構築材として利用さ […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №303 思いもよらない道具の使い方-土嚢袋編-»

調査員のおすすめの逸品 №302 冷や汗”は極上のスパイス!? 終了間際に顔を出した巨大な遺物 ―草津市黒土遺跡出土の刳り抜き井戸―

写真4 人の背丈ほどの井戸側

 わたしたちが発掘調査を行う際に、いつもに頭に入れておかなければならないことがあります。それは、発掘調査の期間です。あらかじめ計画された期間の中で、できうる限りの記録をとることにより、その遺跡の在りし姿を正しく後世に伝え […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №302 冷や汗”は極上のスパイス!? 終了間際に顔を出した巨大な遺物 ―草津市黒土遺跡出土の刳り抜き井戸―»

調査員のおすすめの逸品 №301 年に一度活躍(?)する、村を守る最強アイテム-大般若経

写真1 延暦寺焼討のエピソードが記された大般若経(近江八幡市願成就寺所蔵)

 古いもの、使わなくなったものに対して、「博物館行き」という言葉がよく使われます。良い意味で使われることが少ないように思うので、私は好きではありませんが、博物館で収蔵・展示している資料の大部分が、実社会での役割を終えた「 […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №301 年に一度活躍(?)する、村を守る最強アイテム-大般若経»

調査員のおすすめの逸品 №300 地図から読み解く歴史-古地図と発掘調査

地図1 地籍図(全体:明治6年)

 発掘調査をおこなうときには古地図などを使った事前調査を行います。古い地図を子細に調査し、その場所の歴史を知ろうというわけです。 古い地図といえば、伊能忠敬(1745~1818年)が測量を行って精度の高い日本地図を作成し […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №300 地図から読み解く歴史-古地図と発掘調査»

調査員のおすすめの逸品 №299 登場と消滅の謎-土偶と土版

写真1 後川遺跡土版

 これまで「調査員のおすすめの逸品」では、自ら発掘調査を行った遺跡から出土した土偶を取り上げてきました。今回はその土偶シリーズの最後の逸品です。  今回紹介する逸品は、近江八幡市後川(うしろかわ)遺跡から出土した縄文時代 […]Continue reading «調査員のおすすめの逸品 №299 登場と消滅の謎-土偶と土版»