調査員オススメの逸品 第192回 日本古来の万能布-手ぬぐい

手ぬぐい装着例。後頭部の日よけも兼ねる。

手ぬぐい装着例。後頭部の日よけも兼ねています。

 夏の発掘調査は過酷です。日常では考えられないほど汗をかきます。それは、水分補給を怠ると倒れることがあるので、仕事中は3リットル~4リットルものお茶や水を飲むためです。汗は体を冷やすために必要なのですが、作業中は邪魔です。当然ながら、着ている服は汗臭くなるのですが、最初は風呂上がりのようなにおいだったものが、昼休みに乾いてくると、獣のようなにおいになります。帰る頃には雑巾のようなにおいになってます。臭いのも嫌ですが、ショッパイおかげで、目に入ると大変痛いです。測量や遺構の実測しているときなんかは、額から滝のように流れ落ちた汗が図面に落ちて、グシャグシャになることもあります。汗をかくのは仕方ないとしても、顔面を流れ落ちるのはなんとかしたいところ。タオルを被れば良いのですが、分厚くてゴワゴワするので、ヘルメットを被って作業するときは頭が重く感じたりします。

手ぬぐいのおかげで図面に汗が落ちない。

手ぬぐいのおかげで実測中も図面に汗が落ちない。

 そこで、何かほかに良いものはないかと考え、色々試したところ、良いものがありました。それは日本古来のタオルともいうべき、「手ぬぐい」です。手ぬぐいは、薄くて丈夫で水分の吸収性も抜群で、速乾性も高いので、外仕事に向いてます。長さがあるので、後ろで結べば後頭部の日除けにもなります。
 手ぬぐいの歴史は古く、奈良時代頃まで遡るらしいです。神事での被り物などで使われていたようです。庶民にも普及してからは、今のタオル感覚で使われるようになり、テレビの時代劇などでは、下駄の鼻緒が切れたときの応急処置に使われたりしてますね。手ぬぐいの両端か縫われていないのは、ケガなどをしたときに、必要な分だけ裂いて包帯替わりにできるようにしていると言われています。汗吹きタオルにもなり、包帯にもなるなんて、万能布ですね。

愛用の3種類の手ぬぐい

愛用の3種類の手ぬぐい

 私が仕事で身に付けている手ぬぐいは、写真にある3枚です。いずれもヘルメットとの相性は良く、フィット感も良好です。写真左端の手ぬぐいは、妻がお土産屋で買ってきてくれたもの。クレーンがいっぱい描かれたデザインで面白い。真ん中の手ぬぐいは、某アウトドア用品メーカーのもの。カラビナやピッケルなどの登山道具が書かれたデザインで、一番長くて使い勝手が良い。お気に入りです。右端のものは100均ショップで見つけました。ほんとの手ぬぐいとは違い、両端が縫われています。やや薄手で、すぐに汗がぐっしょりになりますが、The手ぬぐい、というデザインが良い感じです。
 手ぬぐいというと古くさいイメージが強かったのですが、自分が使うようになってからは、なんて機能的な道具なんだろう、と感心しています。あなどれませんね~、昔からある道具は。(重田 勉)

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