調査員のおすすめの逸品 №295 アナログ世界の象徴-スクリーントーンー

スクリーントーン

写真1 スクリーントーン


 前回紹介しました双曲線カラス口(調査員の逸品No.263)と同様に、製図道具で図面を作成していた時期に使用したアイテムを紹介します。
 先日、本棚の整理をしたところ、クリアファイルの中からスクリーントーン(写真1)を見つけました。スクリーントーンとは、様々な模様が印刷された粘着シートで、切り抜いて、対象に貼り付けて使う画材です。現在でも手描きの漫画などで使用され、原稿に貼って様々な模様を表現することができます。

 私もかつては、主題図作成(主に地図など)において海や山の表現や濃淡による階層表現など、様々な用途に使用していました(写真2)。また、スクリーントーンを節約するため、切れ端を継ぎ足して使用したこともあります。使い方は、範囲に合わせて切るだけの単純な作業です。ただし、不要な範囲はアートナイフで除去しなくてはならないので、複雑な範囲を貼る場合はかなりの手間を必要としました。
 また、価格もそれなりの値段がしたので無駄のない貼り方を考えたり、余ったトーンをあつめて、他の機会に使用できるよう保存したりと、様々な工夫をしていました。今回見つかったスクリーントーンの中にもそのような断片を集めて残したものもありました。

使用例

写真2 使用例


 ところが、最近はデジタル化によってコンピュータソフトで図を作成するようになり、デジタルスクリーントーンを使用するようになりました。
PhotoShopでも使用できますが、デジタル漫画作成ソフトはトーンの種類が豊富なので、最近は後者を利用しています。
デジタルのスクリーントーンは、範囲指定をすれば複雑な範囲でも簡単に処理できることや、買い足しが不要なことから、スクリーントーンを購入することはなくなりました。
 今は使わなくなってしましましたが、久々に発見したスクリーントーンを眺めていると、アートナイフで悪戦苦闘しながら範囲をカットしていたころを思い出してしまうのです。まさに在りし頃の逸品です。

【おまけ】
 主題図は、記載した情報表現が優先されるため、ベースマップの表現にある程度のきまりがあります。例えば、アミ目のかけ方によって主題の対象が異なることがあります。
 図右は水面にアミ目がかけられ、図左は陸地にアミ目がかけられています。
 つまり、水面にアミをかけるのは原則として陸の部分に主題があり、陸にアミをかける場合は水面に主題があることになります。(神保忠宏)

アミ目の違い

図 アミ目の違い

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