(近江八幡市千僧供町)

トギス塚古墳

トギス塚古墳
これらの古墳は、墳長約60mの円墳である住蓮坊古墳(5世紀中頃)が最も古く、次に、墳長52mの帆立貝形古墳である供養塚古墳(5世紀後葉頃)がそれに続きます。さらに、6世紀末頃のトギス塚古墳、7世紀前半頃の岩塚古墳へと、約200年にわたって築造されたこの地域の首長墓と考えられています。とくに、供養塚古墳からは人物埴輪・馬形埴輪・家形埴輪などの多彩な埴輪が出土しています。
今回取り上げるトギス塚古墳は、馬見岡神社鳥居前の道を西へ約10m進んだ道路ぎわにあります。すでに墳丘は削られてなくなっていますが、よく見ると滋賀県教育委員会が立てた説明板があります。その説明板の横に二股に分かれた大木があるので、それを目印にするとわかりやすいでしょう、一見すると、説明板はこの木の説明のために立てられているかのようですが、この木の下には石室の一部が露出しています。墳丘は直径15~20mと考えられており、現存する石材の配置等から全長約5mの横穴式石室であると推定できます。
おすすめpoint

トギス塚古墳から望む馬見岡神社鳥居
なお、千僧供集落内には千僧供地域歴史資料館があり、千僧供古墳群をはじめとする地域の歴史資料が展示されています(〔開館日〕毎週土・日、祝日のみ。〔開館時間〕午前10時~午後4時)。〔入場料〕無料。)。
アクセス
【公共交通機関】JR琵琶湖線近江八幡駅南口より、近江バス「北畑口行」または「長峰集会所行」に乗車して、「岩倉」下車、徒歩10分。
【自家用車】 名神高速道路竜王ICから、北へ約20分、駐車場無し。
(中村健二)