(甲良町池寺・愛荘町松尾寺・東近江市百済寺町)
今年も紅葉狩りの季節がやってきました。9月中頃に北海道大雪山に始まり12月にかけて九州に南下していくことから、桜前線に対して紅葉前線と呼ばれています。紅葉の名所は全国にたくさんあり、京都の社寺をはじめ各地の渓谷に多くの観光客が訪れます。標高の高い山々で見られるブナ林やナナカマドの赤・ダケカンバの黄と緑の木々が織りなす秋のコントラストの光景は、多くの人々を魅了しています。
紅葉とはもみじ(紅葉・黄葉)などの落葉広葉樹の葉の色が変わる現象で、赤色は紅葉(こうよう)、黄色は黄葉(こうよう・おうよう)、褐色は褐葉(かつよう)と呼ばれ、総称して紅葉と呼ばれています。
近江にも紅葉の名所があります。比良山・比叡山や坂本里坊・日吉大社、石山寺、そして鈴鹿山系の西山麓に位置する湖東三山の西明寺(甲良町)・金剛輪寺(愛荘町)・百済寺(東近江市)と永源寺(東近江市)では、見事な美景をみせてくれます。湖東三山はいずれも天台宗の古刹で、西明寺と金剛輪寺の本堂は西を正面に向き、西方浄土を仰いでいるといわれています。湖東三山の四季おりおりの自然美と歴史的建造物やきれいに整備された庭園との調和は、湖国近江を代表する景観といえます。秋には参道の石段や石仏、苔むした石垣を彩る紅葉を鑑賞される観光客で大変賑わっています。
おススメPoint

西明寺:苔むした緑の石垣と紅葉を待つもみじの参道

少し色づきはじめた金剛輪寺の参道

百済寺:城郭的な石垣がみごとです。
周辺のおススメスポット

湖東三山SICの看板、SICは国道307号に接続されます。
なお、湖東三山の近くには、永源寺やお多賀さん参りで有名な多賀大社、胡宮神社・大竜神社・豊満神社などがあります。さらに、白鳳時代や奈良時代の古代寺院が多く分布していて、愛智秦(えちはた)氏などの渡来人や豪族犬上氏との関係が指摘されています。
これからが秋本番。湖東三山と永源寺の紅葉は例年11月上旬から12月上旬にかけて見頃ですが、今年はどうでしょうか? 暑い夏の年の紅葉は期待出来そうです。秋は日々深まっています。休日の混雑回避のため、時差観光と既設ICに加えて湖東三山SICの利用がおすすめです。
アクセス
西明寺
【公共交通機関】JR東海道線河瀬駅からタクシーで約15分
【自家用車】名神高速道路湖東三山SICから東へすぐ
金剛輪寺
【公共交通機関】JR東海道線稲枝駅からタクシーで約15分、近江鉄道尼子駅からタクシーで約12分
【自家用車】名神高速道路湖東三山SICから国道307号を北へ約5分
百済寺
【公共交通機関】近江鉄道八日市駅からタクシーで約15分
【自動車】名神高速道路湖東三山SICから国道307号を南へ約15分
11月中旬~12月上旬には湖東三山を巡るシャトルバスが運行されています。
(葛野 泰樹)